社会人になって以来、仕事用のノートPCはDynabookを使ってきました。
2020年に東芝の手を離れるなど色々ありましたが、費用対効果を考えると候補の一つにあがってくるメーカーではあると思います。
Dynabookを選ぶユーザーの中には「アフターサポート」や「延長保証」の品質を求めている方が一定数いらっしゃると思いますので、2024年9月現在で実際にサポートを利用したレビューを投稿したいと思います。
現Dynabookユーザーや、これからDynabookの購入を検討される方の参考になればと思います。
1.Dyanbookにサポートを依頼する手段
以前はメールでの問い合わせが出来ましたが、2022年より電話サポートのみになりました。
受付時間は9:00~18:00(12/31~1/31を除く)です。
時間帯によっては繋がりにくいこともありますが、お盆の期間など多くののサポートが停止する時期にも利用できるのは高評価です。
私は5年保証に加入しており、保証書には043から始まる電話番号と0570から始まる電話番号が記載されています。
Dynabookあんしんサポート(使い方相談窓口)のHPを見ると、0120の電話番号もあるようです。
「固定電話からのお客様」との記載がありましたが、サポート時間外にスマホからかけてみたら繋がりましたので(「改めておかけ直しください」という内容でしたが)、保証は出来ませんが試してみる価値はあると思います。
スマホの「かけ放題」サービスなどに加入されている方は、必ず043から始まる番号を使ってください。
0570から始まる番号はナビダイヤルのため、スマホの「通話し放題」や「(IP電話)通話料無料サービス」の対象外の場合があります。
2.サポート窓口について
電話がつながったら、目的別にボタンを押して担当に繋いでいただきます。
「故障疑い」の場合は、原則「*」を押したら、あとはひたすら1番を押せば良いと思います。
こちらはあんしんサポート(使い方相談窓口)ですが、ハードウェア起因のトラブルであることが確定しない限り、修理窓口に電話してもこちらに回される可能性が極めて高いです。(私はそうでしたが、そうではない場合もあるかもしれません。)
3.症状発生から修理までの時間について
今回、症状発生から修理を受け付けていただくまでにかかった時間は約1か月でした。
事情が分からない方は「どういうこと?」と思われると思いますので、時系列でサポート対応を見ていきたいと思います。
今回発生した症状
Wi-Fiが繋がらない。この症状が発生した時にはSSIDが表示されず、デバイスマネージャーで「ワイヤレスモジュール」を選んだ際にエラー表示が出る。
外付けの有線LANアダプタを利用すればインターネットには繋がる。
ドライバの再インストールやOSの再インストールは試し済み。
サポート履歴
1回目(76分)
・Dynabook内にあるワイヤレスモジュールのドライバを再インストールする
・セキュリティソフトが原因の可能性があるため、アンインストール後半日程度様子を見るべし。(カスペルスキーをアンインストール)
・Dynabook Maintenance Toolを使って工場出荷時に戻す
※その後症状再現
2回目(前回問い合わせから11日後:9分30秒)
・Dynabook Maintenance Toolを使って工場出荷時に戻す
10日位はプリインストールのセキュリティソフトはもちろん、サードパーティ製のセキュリティソフトはインストールせず様子を見ること。
特に問題が起こらなければ、セキュリティソフトベンダー(今回はシマンテック)にワイヤレスモジュールの動作を阻害しない方法を確認するよう指導を受ける。
※指示に従い、Dynabook Maitenance Toolを使い工場出荷時に戻す。
※プリインストールされていたセキュリティ関係のツールすべてをアンインストールする。Microsoft Officeは仕事をするうえで不可欠なのでインストールして、様子を見る。
※その後症状再現。確実に症状が出るか確認するため2日間PCを使い続けてみる。(その時点でサポートに電話をする選択肢もあったが、平日18時にサポートが終了するため、仕事から帰ってきたらサポート時間外だったため断念)たまたま休めた土曜日に電話をかけてみることにする。
3回目(前回問い合わせから2週間後:35分間)
問い合わせ30分前にネットに繋がらないことを確認。
問い合わせ時に再度パソコンをたちあげたところ、何と2日ぶりにネットに繋がってしまいました(^^;
故障あるある、修理に出そうとしたら直るやつですね。
サポートの方に2日間ネットに繋がらない旨と、たった今繋がりはしたが、ここ1ヶ月症状が繰り返されているので、対応してほしい旨を伝えました。
サポートの方から、BIOS画面を確認することと「回復」オプションから再起動するように指示されました。
再起動したらWi-Fiにつながるようになったため「動作を確認したから大丈夫ですね」とサポートを終了されかけたので、「さすがに一ヶ月間ずっとこの繰り返しなので、そろそろですね……」と、奥歯に物が挟まった言い方をしてしまいました(^^;
その際「症状が再現されたのに、なんで2日間サポートに電話をかけなかったのですか?仕事が忙しかったんですか?」と質問されたのですが、ここに問い合わせから修理開始まで1ヶ月かかった理由が隠されているようにも感じました。
これまでサポートの方とやりとりする中で、先方が修理受付をするかどうか判断をする際に、保留になる事が多かったように思います。
一度、「●●部より●●とのことでしたので、●●してください」のような指示をいただきました。
推測ですが、修理を受け付けるか否かの判断をオペレーターが出来ない仕組みになっているのかもしれません。
様々な問い合わせの中には、本当にハードウェアが故障しているものから、単に操作方法がわからず故障と勘違いしているもの、ソフトウェア起因によるものなど様々あると思います。
故障品を受け付けてしまうと、大なり小なりコストがかかるでしょうから、電話問い合わせの時点でかなり厳格に「ハードウェアの故障によるものか」否かを切り分けているように感じました。
また、3回目のサポートで強く感じましたが、「電話サポート中に状況が改善すれば、取りあえずは症状が再現しないか様子を見て貰う」方針ではないかと思われます。
1回目のサポートでは半日程度、2回目のサポートでは10日程度様子を見るように言われ、少しずつ様子見の期間が増えているなぁとは思っていました。
今回の場合、電話保留中にダメ元でPCを再起動したところ、症状が再現されました。
再び電話が繋がり、サポートの方が「状況改善して良かった」旨の話を始められたため、満面の笑みで「ネットに繋がらなくなりました!」と言ってしまいました。
恐らく嘘をついているように思われたと思いますが、実際にネットに繋がらなかったため、本当に良かったです(笑)
まとめてみると、今回のケースでは「ハードウェアの故障である」と断定できない場合、「修理」ではなく、ただひたすら「OSの再インストールなどの方法」を紹介されました。
また、複数回同症状が再現される場合であっても、電話サポート中に症状が再現できない場合は、様子を見るようにと案内されました。
ネットのレビューサイトを見ていると、延長保証に対するネガティブな書き込みが多数見られました。
「Dynabook サポート 評判」などのワードで検索していただければご確認いただけると思いますので、ここでは詳細を省きます。
私の場合、楽天でDynabookのノートPCを購入し、その後Dynabook公式サイトで5年保証を購入しました。
今回、3回目のサポートで「あんしんサポート」から「修理窓口」に電話を転送していただくことができました。
土曜日に回収の手続きをしていただき、日曜日の午前中に日通さんが修理品の回収をしてくださいました。
翌月曜日にDyanbook修理工場にPCが届き、火曜日の午後に「症状が再現されたため、ワイヤレスモジュールを交換した。これから出荷前チェックを行い、問題が無ければ返送する」旨の連絡をいただきました。
本日はその4日後の土曜日ですが、まだPCは届いておらず、出荷前検査に通ったかどうかは不明です。
延長保証に入っていない場合は、ネットで修理ステータスが確認できたはずですが、延長保証の場合状況を確認するサービスは無いようです。
延長保証の約款から引用しますが、
第6条 本サービスの内容
2.前項の規定にかかわらず、次の事由に該当する場合は、本サービスの対象とはなりません。
⑧対象機器で固有に指定した消耗品の補充並びに指定耐用年数経過後の部品(組部品、バッテリー等)交換、オーバーホール及び消耗品の補充。
⑨当社 指定品又はメーカ指定以外の消耗品に起因する機器障害。(出典:dynabook あんしん延長保証規約)
とありますので、出荷前検査で他の故障が見つかり、上記「本サービス対象外」に該当して有償修理にならないことを祈るばかりです…
今回サポートを利用してみた感想です。
電話サポートのみで、サポート時間が9時から18時のため、仕事がある日に電話をかけるのは難しい。
他社のサポートが止まるお盆時期などであっても、サポートをしていただけるのはありがたい。
時間帯によっては電話が繋がりにくいことはあるが、全く繋がらないということは無い印象。
手元の保証書を見ると、あんしんサポートの電話番号はナビダイヤルか043スタートの番号のみのため、(公式サイトにあるフリーダイヤルが使えなければ)電話代が結構かかる(スマホのかけ放題はナビダイヤル対象外のため、要注意)。
オペレーターの指示はわかりやすく、指示内容も適切であったが、かなり厳格に「本体の故障か否か」を切り分けている印象。
電話サポート中に症状が改善すると、様子見期間が増えて、なかなか修理窓口につないでもらえない。
電話サポートを総括してみると、個々のオペレーターの方は親切に対応してくださいますが、オペレーターの方が従わなければならない(と思われる)一連の流れは、必ずしもユーザーフレンドリーではないように思いました。
ただ、これは個々のオペレーターの資質・能力によるものではなく、サポート全体の枠組みに起因する物だと思います。
Dynabookとは東芝時代からのおつきあいですが、今後延長保証を含めDynabook製品を購入するかと問われると、少し考えてしまいますね。
最後に、この記事を読んでいる方の中には、現在進行形でDynabookのサポートを利用している方がいらっしゃるのではないかと思います。
対応に対して色々と思うことはあるかもしれませんが、オペレーターの方も内規やマニュアルに従って対応されています。
各人の判断で出来ることに限りがあると思われますので、こちらとしてお伝えしないといけないことはお伝えするとして、オペレーターの方の個人を十分に尊重していただけたらと思います。